LOOK 可変長クランクはどうやって長さを変えるの?
LOOK可変長クランクについて
LOOK可変長クランク(LOOK Tri-Lobe)は1本のクランクで3種類のクランク長に設定が可能です。(165, 167.5, 170mm)と(170, 172.5, 175mm)の2種類があります。
購入を検討されている方から「どうやってクランク長を変えるの?」「耐久性は大丈夫なの?」というご質問をよく頂きます。
そこでLOOK可変長クランクの調整法についてご紹介したいと思います。
クランク長変更の仕組み
LOOK可変長クランクは、カーボンクランクに金属のウスを嵌め込む構造になっています。この金属のウスを回転させることでクランク長を変更することが出来ます。
耐久性は大丈夫なの?
耐久性に心配はありません。ワールド・ツアーで長い使用実績があります。そこでトラブルが起こったことはございません。
新城幸也選手がランプレ時代にLOOK可変長クランクを使用していたのをご覧になった方も多いかと思います。また現在はコフィディスに供給しております。
年間3万キロ以上走り、2000Wを超えるパワーを生み出すワールド・ツアーのゴールスプリンターの使用に耐えうる設計です。
なぜ最近ショートクランク化しているの?
LOOKは以前より(170, 172.5, 175mm)の可変長クランクをSRMに供給していました。欧州では完成車の標準的なクランク長は172.5mmなので、+/-2.5mmを実現する製品だったわけです。近年世界的にショートクランク化が進んでいることを受けて(165, 167.5, 170mm)を発売しました。
ではなぜショートクランク化が進んでいるのでしょう?
最近は長いクランクを使えばテコの原理で有利になるという説は否定されてきています。クランク・チェーンリング・コグ・車輪をそれぞれギアに見立てた場合、それぞれの直径でギア比が決まるので、クランク長を変えたところで、チェーンリングとコグの直径が変わればクランクが長いことによるメリットは帳消しになります。
むしろ長いクランクを使うことによる股関節・膝関節への負担、骨盤の安定性の低下、前傾姿勢が高くなることなどの弊害が大きいことが証明されています。とはいえ長年慣れ親しんできたクランク長を変更するのは選手にとって大きな決断です。
ツール・ド・フランス総合優勝者 タディ・ポガチャル(身長176cm)のクランク長は165mm。彼はTTに限りスポンサー外のSRM PM9パワーメーターを使用しています。
またクランク一体型のパワーメーターだとクランク長を変更するたびにパワーメーターを買い替えなくてはならず、多額の投資になってしまいます。
そこでSRM PM9ではクランクとスパイダーを別体にし、クランク単体で購入可能にしてスパイダーは使い続けれるようにしていました。
LOOK可変長クランクでは更に一歩進んで1本のクランクで3種類のクランク長を実現し、クランク長変更の手間を解消しています。
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